2014年 01月 09日
平和主義者の侠気 |
昨日、意外な光景を見た。
夕方、外猫のマメちゃんとカールくんが来たのでエサの準備を始めたら、
少し遅れて、野良ママも姿を見せた。
マメちゃんは平和主義者で、好戦的なママに対しても
実に根気強く低姿勢をとり続け、敵意のないことを伝え続けてきた。
その甲斐あって、当初は唸り声をあげて威嚇していたママも
最近は、互いに頭をくっつけて挨拶しあったりするまでになった。
ママ&マメの関係は良好である。
問題はカールくんだ。
カールくんは、お隣では随分強気で、時には兄弟猫のマメちゃんに
喧嘩をふっかけたりもするらしいのだが(お隣の奥さん談)
うちの庭ではマメちゃんの方が優勢らしくて、
カールくんはあくまで遠慮深く、つつましくマメちゃんに接していて
うちで2匹が揉めることは皆無だった。
そんなカールくんが、ママには敵意むき出しで向かっていく。
カールくんはマメちゃんよりさらにひと回り大きいので
さすがのママも勝ち目がないと思うのか
カールくんの姿が見えると、かなり警戒して
なかなかエサのところまで近づいてこない。
そういう時は、ママのエサだけ少し離れたところに置いてやったりするのだが、
昨日ママは朝ごはんを食べに来なかったので、相当お腹が空いていたようだ。
カールくんの姿に気付きながらも、珍しくエサのところに近寄ってきた。
早速、そちらに向かって威嚇を始めたカールくんは
次の瞬間、大きなボールが転がるような勢いでママに飛びかかって
諸共に縁台から転げ落ち、2匹が絡み合っての大惨事!
と、私も思わず目をつぶりそうになったのだが
そこになんと、あのマメちゃんが割って入ったのである。
電光石火の早業だった。
不意を突かれて思わず身を引き、きょとんとしているカールくんを
大急ぎで抱き上げた私は、彼をかかえたままエサの用意を続けて
何とか、3匹並んでのお食事タイムと相成った。
しかし喧嘩を無理矢理やめさせられた形のカールくんは、
チェッ・・・とでも言いたげなふてくされ顔。
おいしいところだけ食べると、早々にお隣の庭に帰ってしまった。
マメちゃんがどの猫に対しても卑屈に見えるぐらい低姿勢をとり、
極力闘うことを避けるタイプであることは知っていたが
それは、頭のいい彼の処世術的なもので
あくまで我が身の安全・安定のためだと思っていた。
けれど昨日の彼は、身を挺してママとカールくんの喧嘩を止めに入ったわけで、
つまりマメちゃんの非暴力主義は、単なる保身のためではなく
うちの庭における猫社会全体の秩序と平和を保つという
大いなる理想実現のためのものであった、と?
私は、これまで「頭はいいが小心者のマメ」と決めてかかっていたことを、
心からマメちゃんに詫びた。
マメちゃんはいつも通りせかせかと落ち着きなく動き回りながら
夢中でエサを食べていたけれど、
喧嘩を仲裁したときのマメちゃんには、優れた統治者の威厳があった。
見直したぜ、マメちゃん。
夕方、外猫のマメちゃんとカールくんが来たのでエサの準備を始めたら、
少し遅れて、野良ママも姿を見せた。
マメちゃんは平和主義者で、好戦的なママに対しても
実に根気強く低姿勢をとり続け、敵意のないことを伝え続けてきた。
その甲斐あって、当初は唸り声をあげて威嚇していたママも
最近は、互いに頭をくっつけて挨拶しあったりするまでになった。
ママ&マメの関係は良好である。
問題はカールくんだ。
カールくんは、お隣では随分強気で、時には兄弟猫のマメちゃんに
喧嘩をふっかけたりもするらしいのだが(お隣の奥さん談)
うちの庭ではマメちゃんの方が優勢らしくて、
カールくんはあくまで遠慮深く、つつましくマメちゃんに接していて
うちで2匹が揉めることは皆無だった。
そんなカールくんが、ママには敵意むき出しで向かっていく。
カールくんはマメちゃんよりさらにひと回り大きいので
さすがのママも勝ち目がないと思うのか
カールくんの姿が見えると、かなり警戒して
なかなかエサのところまで近づいてこない。
そういう時は、ママのエサだけ少し離れたところに置いてやったりするのだが、
昨日ママは朝ごはんを食べに来なかったので、相当お腹が空いていたようだ。
カールくんの姿に気付きながらも、珍しくエサのところに近寄ってきた。
早速、そちらに向かって威嚇を始めたカールくんは
次の瞬間、大きなボールが転がるような勢いでママに飛びかかって
諸共に縁台から転げ落ち、2匹が絡み合っての大惨事!
と、私も思わず目をつぶりそうになったのだが
そこになんと、あのマメちゃんが割って入ったのである。
電光石火の早業だった。
不意を突かれて思わず身を引き、きょとんとしているカールくんを
大急ぎで抱き上げた私は、彼をかかえたままエサの用意を続けて
何とか、3匹並んでのお食事タイムと相成った。
しかし喧嘩を無理矢理やめさせられた形のカールくんは、
チェッ・・・とでも言いたげなふてくされ顔。
おいしいところだけ食べると、早々にお隣の庭に帰ってしまった。
マメちゃんがどの猫に対しても卑屈に見えるぐらい低姿勢をとり、
極力闘うことを避けるタイプであることは知っていたが
それは、頭のいい彼の処世術的なもので
あくまで我が身の安全・安定のためだと思っていた。
けれど昨日の彼は、身を挺してママとカールくんの喧嘩を止めに入ったわけで、
つまりマメちゃんの非暴力主義は、単なる保身のためではなく
うちの庭における猫社会全体の秩序と平和を保つという
大いなる理想実現のためのものであった、と?
私は、これまで「頭はいいが小心者のマメ」と決めてかかっていたことを、
心からマメちゃんに詫びた。
マメちゃんはいつも通りせかせかと落ち着きなく動き回りながら
夢中でエサを食べていたけれど、
喧嘩を仲裁したときのマメちゃんには、優れた統治者の威厳があった。
見直したぜ、マメちゃん。
by immigrant-photo
| 2014-01-09 11:35
| wanderings