2010年 08月 23日
< 梅佳代写真展 「ウメップ」 > |
エグルストンを見に行った日は、私の “プチ一人暮らし” 最終日だった。
なので、このまま帰るのはあまりにももったいない・・・と
つい、貧乏性がでた。
気持ち的には大いに満足していたので、
ついでみたいに他のものを見てしまうのもどうかという気持ちはあったのだが、
丁度もうひとつ、ぜひ見てみたいと思っていた展示があったのだ。
そちらも会期終了が目前に迫っていた。
梅佳代写真展 「ウメップ」
シャッターチャンス祭り in うめかよひるず
2010年8月7日(土)~22日(日)
表参道ヒルズ スペース オー
表参道ヒルズができてもう随分経つけれど、私はまだ一度も行ったことがなかった。
私なんかが行っても、どこを見ればいいのかわからないんじゃないかと思って。
でも写真展という目的がちゃんとあるなら、行ってみても困らないかな、と。
それで品川から山手線に乗って、原宿に向かった。
夏休みだけあって、平日にもかかわらず表参道はたくさんの人でごった返していた。
ちょっと休憩してから行こうと思ったが、どのお店も大変な混みようで
お茶を飲むにも並ばなくてはならないようだ・・・
早々に諦めて、そのまま会場に直行する。

梅さんが最初の写真集「うめめ」を出した頃だったと思うが、雑誌の特集記事が何かで
彼女の写真を初めて見たときは、ちょっとした衝撃(笑撃かも?)を受けた。
どうしてこの人の周りでは、こんなに都合よく
オカシナことが次々起こるのか?と。
彼女の写真に収められている風景は、誰もが「あはは・・・こういうのありがちだよね」
と思いあたって共感の笑いを浮かべてしまうような、ごく身近な光景だ。
ありがちな光景というと簡単に撮れそうな感じがしてしまうけれど、それは違う。
ありがちな光景であればあるほど、さりげなく、何の前触れもなく突然訪れるからだ。
その一瞬を逃さずカメラに収めるのは、容易ではない。
まずその瞬間にそこに居合わさなくてはならないし、
カメラを持っていなくてはならないし、
即座にカメラを向けてシャッターを押さなくてはならない。
たとえ、その結果フィルムに焼き付けられるのが超ユルユル脱力系のシーンだとしても、
常に臨戦状態の緊張感を保っていなくてはいけないわけだ。
もちろんレンズのキャップは常に外したまま、カメラを首から提げて歩き回っていて
殆どオートのプログラムモードで撮っているそうだが
それにしてもこの、オカシナ光景遭遇率は高すぎるんじゃないか。
こういうシーンを呼び込む体質?とさえ思ってしまった。
元々「カメラマンになれば嵐に会えるかも?」と思って写真学校に進んだらしいのだが
( ↑ 【訂正】嵐ではなく、「イチローと結婚したくて」カメラマンになったそうだ・・・)
「うめめ」で見事独自の立ち位置を獲得した彼女は、その後瞬く間に人気カメラマンとなり、
何と本当に嵐のメンバーのポートレート撮影を依頼されるまでになってしまった。
まさに写真界のシンデレラガール、といったところだけれど
そのユルユルぶりは健在で、表参道ヒルズなんてかっこいい場所でやるこの個展の
入場料が何と300円! あ、もちろん大人料金ですよ、これ。
会場内にはお世辞にも上手とはいえないカラオケがBGMとして流れていて
いやでも緊張感がほぐれる仕組み。
そこここに梅さん直筆の、落書きっぽい説明や癒し系イラストが添えられていたり、
全体に、文化祭のイベント的な親しみやすさの感じられる展示になっていた。
個人的に一番おもしろかったのは、会場奥にドーンとそびえる大壁で
そこに梅さんが撮った写真を時系列的にびっしり並べて貼ってある。
順番に全部たどっていくと気分が悪くなるほどたくさんの写真。
新作写真集のタイトルであり展示会のテーマにもなっている「ウメップ」という言葉は
うめ + スナップ = ウメップ
からきているそうだけれど、大壁いっぱいの写真を見たときは
「うめっぷ」というげっぷが出そうだった。
げっぷというといかにも悪口を言っているような印象を与えそうだけど
実はこれ、賛辞です。
これだけ常に常に撮ることを考えているんだなぁ、というのが視覚的にわかって
そのことに何だか圧倒されてしまった。
シャッター押さなきゃ絶対に写真は撮れないんだよなぁ・・・と。
当たり前のことですが。
もちろん、貼り付けてある写真の全てがちゃんと梅佳代的写真になっているわけではない。
むしろごくフツーのスナップが殆どと言っていい。
そういう膨大な山の中に、それでもやっぱり梅さんにしか絶対撮れない写真がある。
そういう意味で、もう一つとても印象に残ったのは
美術家の金氏徹平(かねうじてっぺい)氏とのコラボの壁。
金氏セレクトの写真が展示されているのだが、さすがにというか、
この壁の写真には梅佳代を梅佳代たらしめているもの、いわば梅エキスが詰まっている。
お陰で、最後に上質のデザートでお口サッパリな気分で会場を後にした。
・・・でも、やっぱり表参道ヒルズには私が入れそうなお店は一つもなく、
トイレだけすませて、そそくさと退散いたしました。
ここでもまた、せっかく行ったのにもったいない・・・とは思ったのですが f ^0^;
なので、このまま帰るのはあまりにももったいない・・・と
つい、貧乏性がでた。
気持ち的には大いに満足していたので、
ついでみたいに他のものを見てしまうのもどうかという気持ちはあったのだが、
丁度もうひとつ、ぜひ見てみたいと思っていた展示があったのだ。
そちらも会期終了が目前に迫っていた。
梅佳代写真展 「ウメップ」
シャッターチャンス祭り in うめかよひるず
2010年8月7日(土)~22日(日)
表参道ヒルズ スペース オー
表参道ヒルズができてもう随分経つけれど、私はまだ一度も行ったことがなかった。
私なんかが行っても、どこを見ればいいのかわからないんじゃないかと思って。
でも写真展という目的がちゃんとあるなら、行ってみても困らないかな、と。
それで品川から山手線に乗って、原宿に向かった。
夏休みだけあって、平日にもかかわらず表参道はたくさんの人でごった返していた。
ちょっと休憩してから行こうと思ったが、どのお店も大変な混みようで
お茶を飲むにも並ばなくてはならないようだ・・・
早々に諦めて、そのまま会場に直行する。

梅さんが最初の写真集「うめめ」を出した頃だったと思うが、雑誌の特集記事が何かで
彼女の写真を初めて見たときは、ちょっとした衝撃(笑撃かも?)を受けた。
どうしてこの人の周りでは、こんなに都合よく
オカシナことが次々起こるのか?と。
彼女の写真に収められている風景は、誰もが「あはは・・・こういうのありがちだよね」
と思いあたって共感の笑いを浮かべてしまうような、ごく身近な光景だ。
ありがちな光景というと簡単に撮れそうな感じがしてしまうけれど、それは違う。
ありがちな光景であればあるほど、さりげなく、何の前触れもなく突然訪れるからだ。
その一瞬を逃さずカメラに収めるのは、容易ではない。
まずその瞬間にそこに居合わさなくてはならないし、
カメラを持っていなくてはならないし、
即座にカメラを向けてシャッターを押さなくてはならない。
たとえ、その結果フィルムに焼き付けられるのが超ユルユル脱力系のシーンだとしても、
常に臨戦状態の緊張感を保っていなくてはいけないわけだ。
もちろんレンズのキャップは常に外したまま、カメラを首から提げて歩き回っていて
殆どオートのプログラムモードで撮っているそうだが
それにしてもこの、オカシナ光景遭遇率は高すぎるんじゃないか。
こういうシーンを呼び込む体質?とさえ思ってしまった。
元々「カメラマンになれば嵐に会えるかも?」と思って写真学校に進んだらしいのだが
( ↑ 【訂正】嵐ではなく、「イチローと結婚したくて」カメラマンになったそうだ・・・)
「うめめ」で見事独自の立ち位置を獲得した彼女は、その後瞬く間に人気カメラマンとなり、
何と本当に嵐のメンバーのポートレート撮影を依頼されるまでになってしまった。
まさに写真界のシンデレラガール、といったところだけれど
そのユルユルぶりは健在で、表参道ヒルズなんてかっこいい場所でやるこの個展の
入場料が何と300円! あ、もちろん大人料金ですよ、これ。
会場内にはお世辞にも上手とはいえないカラオケがBGMとして流れていて
いやでも緊張感がほぐれる仕組み。
そこここに梅さん直筆の、落書きっぽい説明や癒し系イラストが添えられていたり、
全体に、文化祭のイベント的な親しみやすさの感じられる展示になっていた。
個人的に一番おもしろかったのは、会場奥にドーンとそびえる大壁で
そこに梅さんが撮った写真を時系列的にびっしり並べて貼ってある。
順番に全部たどっていくと気分が悪くなるほどたくさんの写真。
新作写真集のタイトルであり展示会のテーマにもなっている「ウメップ」という言葉は
うめ + スナップ = ウメップ
からきているそうだけれど、大壁いっぱいの写真を見たときは
「うめっぷ」というげっぷが出そうだった。
げっぷというといかにも悪口を言っているような印象を与えそうだけど
実はこれ、賛辞です。
これだけ常に常に撮ることを考えているんだなぁ、というのが視覚的にわかって
そのことに何だか圧倒されてしまった。
シャッター押さなきゃ絶対に写真は撮れないんだよなぁ・・・と。
当たり前のことですが。
もちろん、貼り付けてある写真の全てがちゃんと梅佳代的写真になっているわけではない。
むしろごくフツーのスナップが殆どと言っていい。
そういう膨大な山の中に、それでもやっぱり梅さんにしか絶対撮れない写真がある。
そういう意味で、もう一つとても印象に残ったのは
美術家の金氏徹平(かねうじてっぺい)氏とのコラボの壁。
金氏セレクトの写真が展示されているのだが、さすがにというか、
この壁の写真には梅佳代を梅佳代たらしめているもの、いわば梅エキスが詰まっている。
お陰で、最後に上質のデザートでお口サッパリな気分で会場を後にした。
・・・でも、やっぱり表参道ヒルズには私が入れそうなお店は一つもなく、
トイレだけすませて、そそくさと退散いたしました。
ここでもまた、せっかく行ったのにもったいない・・・とは思ったのですが f ^0^;
by immigrant-photo
| 2010-08-23 11:07
| 美術展