2010年 03月 04日
コラボレーション 「クモ」 (3) |
“ モトヤマジック ”
どうやら本山作品の撮影では、時に、こう呼ぶほかないような
不思議なできごとが起こるようなのである。
思えば、初めて本山さんの作品を撮らせていただいた一昨年の梅雨時にも
こんなことがあった・・・
その日、私は梯子を使って高いところまで上がり
木の上に設置された作品 「ヨコドリ」 の撮影をすることになっていたのだが、
何しろ梅雨の真っ最中でお天気ははっきりせず、
梯子の最下段に足をかけた時も、じめじめした小雨がぱらついていた。
ところが、上るに連れてその雨が止み、てっぺんに着いたときには
雨あがりの澄んだ青空がすっきりと広がって、心地よい風が渡る
嘘みたいに爽やかな初夏の陽気になっていたのである。
確かに結構高いところまでのぼったけれど
時間にしてみればせいぜい1~2分の間のできごとだ。
これをマジックと言わずして何と言おう。
(2008年7月18日付 「コラボレーション 「三本木」ほか (3)」 参照)
そして今回。
またもやモトヤマジックなことが起こった。
1回目の撮影を終えて丁度1週間後の2月23日、私は再びメタルアート美術館を訪れた。
前回はお天気が悪かったのもあって、新作 「タコ」 を含む屋外展示作品を
まったく撮影しなかったので、この日はそれらの撮影がメイン。
更に、前回撮影した 「クモ」 にも再挑戦するつもりだった。
この作品は、クモ(雲)に巣を張るクモ(蜘蛛)というところがポイントだ。
なので、もう少し思い切ってバックぼかし、クモ(雲)の中っぽい
幻想的なイメージにできないか、というのが
本山さんからの要望の一つだった。
午前中から昼過ぎにかけて、まず屋外の作品を撮影した。
この日はポカポカと日の射す本当によいお天気だったので、
屋外の撮影もピクニックにでも来ているような気分で済ませることができた。
本山さんも、お昼頃美術館に来られて、しばらくの間
遠くから訪ねてくれた友人達と久しぶりのおしゃべりを楽しんでおられたのだが
私がクモの撮影に向かったので、展示室に様子を見に来られた。
モトヤマジックが起こったのは、その時である。
ではバックをぼかす感じで・・・などと思いながら覗いたファインダーの中の画像が
妙にぼんやりしている。まるで霧の中のようだ。
へ?
ファインダーが息で曇ったのかと思って見てみたが、どうもそうではないらしい。
レンズも問題なし。
館内には香のかおりが漂っていたけれど、これとて、もくもくと煙がでるほどじゃない。
とりあえず、ピントを合わせてシャッターを押してみる。
やはりぼんやりしてはいるが、ピンボケとは違う。
ピントはちゃんと合っているのだ。
私の目がおかしくなったのかと思って本山さんにも見てもらったが
やはりぼけている、とのこと。
ひょっとして、またまた故障とか・・・
と一瞬不安がよぎったが、あらためてよく見てみれば
このもやもやした感じはいかにもクモ(雲)の中っぽいではないか?
ならば、このアクシデントもモトヤマジックだと納得してしまうことにして
原因究明より何より、魔法の効果をシッカリ利用させていただくことにしよう。



しばらくすると、霧が晴れるように少しずつ画像がクリアになってきて、
そのうち完全にくっきり写るようになった。
モトヤマジックの時間は終わった。
結局、原因はさっぱりわからないままだったけれど、
何しろマジックなのでねぇ・・・
どうやら本山作品の撮影では、時に、こう呼ぶほかないような
不思議なできごとが起こるようなのである。
思えば、初めて本山さんの作品を撮らせていただいた一昨年の梅雨時にも
こんなことがあった・・・
その日、私は梯子を使って高いところまで上がり
木の上に設置された作品 「ヨコドリ」 の撮影をすることになっていたのだが、
何しろ梅雨の真っ最中でお天気ははっきりせず、
梯子の最下段に足をかけた時も、じめじめした小雨がぱらついていた。
ところが、上るに連れてその雨が止み、てっぺんに着いたときには
雨あがりの澄んだ青空がすっきりと広がって、心地よい風が渡る
嘘みたいに爽やかな初夏の陽気になっていたのである。
確かに結構高いところまでのぼったけれど
時間にしてみればせいぜい1~2分の間のできごとだ。
これをマジックと言わずして何と言おう。
(2008年7月18日付 「コラボレーション 「三本木」ほか (3)」 参照)
そして今回。
またもやモトヤマジックなことが起こった。
1回目の撮影を終えて丁度1週間後の2月23日、私は再びメタルアート美術館を訪れた。
前回はお天気が悪かったのもあって、新作 「タコ」 を含む屋外展示作品を
まったく撮影しなかったので、この日はそれらの撮影がメイン。
更に、前回撮影した 「クモ」 にも再挑戦するつもりだった。
この作品は、クモ(雲)に巣を張るクモ(蜘蛛)というところがポイントだ。
なので、もう少し思い切ってバックぼかし、クモ(雲)の中っぽい
幻想的なイメージにできないか、というのが
本山さんからの要望の一つだった。
午前中から昼過ぎにかけて、まず屋外の作品を撮影した。
この日はポカポカと日の射す本当によいお天気だったので、
屋外の撮影もピクニックにでも来ているような気分で済ませることができた。
本山さんも、お昼頃美術館に来られて、しばらくの間
遠くから訪ねてくれた友人達と久しぶりのおしゃべりを楽しんでおられたのだが
私がクモの撮影に向かったので、展示室に様子を見に来られた。
モトヤマジックが起こったのは、その時である。
ではバックをぼかす感じで・・・などと思いながら覗いたファインダーの中の画像が
妙にぼんやりしている。まるで霧の中のようだ。
へ?
ファインダーが息で曇ったのかと思って見てみたが、どうもそうではないらしい。
レンズも問題なし。
館内には香のかおりが漂っていたけれど、これとて、もくもくと煙がでるほどじゃない。
とりあえず、ピントを合わせてシャッターを押してみる。
やはりぼんやりしてはいるが、ピンボケとは違う。
ピントはちゃんと合っているのだ。
私の目がおかしくなったのかと思って本山さんにも見てもらったが
やはりぼけている、とのこと。
ひょっとして、またまた故障とか・・・
と一瞬不安がよぎったが、あらためてよく見てみれば
このもやもやした感じはいかにもクモ(雲)の中っぽいではないか?
ならば、このアクシデントもモトヤマジックだと納得してしまうことにして
原因究明より何より、魔法の効果をシッカリ利用させていただくことにしよう。



しばらくすると、霧が晴れるように少しずつ画像がクリアになってきて、
そのうち完全にくっきり写るようになった。
モトヤマジックの時間は終わった。
結局、原因はさっぱりわからないままだったけれど、
何しろマジックなのでねぇ・・・
by immigrant-photo
| 2010-03-04 01:54
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