2009年 06月 25日
経験の歌 #2 |
うちに猫の親子が来たとき、私は、かわいらしい子猫が傍にいることが単純にうれしくて、
嵐の中、漸く安心できる場所を見つけた母猫を、少しだけ支援してやりたいと思った。
それは「飼う」ということではなく、あくまで一時的な手助けをするにすぎない。
いずれ母猫は子猫を外に連れ歩くようになり、いろいろなことを教えて、
そのうちにそれぞれが独立して生きていくのだろう、と思っていた。
ごく自然に、そんな風に思っていた。
それから2~3日経って、子どもが見ていたテレビ番組で、たまたま
捨てられた犬や猫のことを特集していた。
その中で、日本では年間約30万頭もの犬・猫が殺処分されていることを知って驚いたが
あとで調べてみるとこれはまだ少なく見積もった数字だったらしく
40万とか50万とかいう数字を出している資料が多かった。
呑気過ぎると言われるかもしれないが、
ここで私は初めて、自分がしていることは、殺処分されるその数十万頭に
“+5” を加えるだけの行為かもしれないのだなぁ、とぼんやり思った。

目の前でこんなに一生懸命に生きているいのちが機械的に奪われていくことを思うと
いたたまれなくなったが、ではこの一家をまとめて飼うことにすればいいのか、というと
(現実問題としてそれが可能かどうかを考える前の時点で)
何だかそれも違うような気がするのである。
そうするには、この母猫はあまりに野生的でありすぎた。
そして私は彼女のそういうあり方を尊重してやりたいのだ。
ペットとして、恵まれた環境で人間にかわいがってもらうのはもちろん幸せだろうが
外の世界で、猫は猫として自由に生きていく幸せもアリなのではないか。
飼い主としてではなく、もっとゆるい関係で猫と共生することはできないのだろうか。
うちに来てもう1ヶ月になるけれど、母猫はいまだに人間に対する警戒心を一向に緩めない。
エサをやる度に威嚇されるのは相変わらずのことだが、
早く食べたい気持ちが昂じて、完全に戦闘態勢で向かってくることさえある。
そういう時は先ずガンの飛ばしあいをして、こちらが勝利してからでないと
危なくてエサを置くこともできない。
うっかり手を伸ばすと、すかさずパンチが飛んでくるからだ。
いつもビクビクし、こんな風にしか人と関わることのできない猫は、かわいそうだろうか。
私たちがきちんと飼って愛情をたっぷりそそぎ、過剰な警戒心を徐々に解きほぐして
家の中でもゆったりくつろいで過ごせるようにしてやるのが、猫のためなのだろうか。
正直言って、私には本当にわからない。
嵐の中、漸く安心できる場所を見つけた母猫を、少しだけ支援してやりたいと思った。
それは「飼う」ということではなく、あくまで一時的な手助けをするにすぎない。
いずれ母猫は子猫を外に連れ歩くようになり、いろいろなことを教えて、
そのうちにそれぞれが独立して生きていくのだろう、と思っていた。
ごく自然に、そんな風に思っていた。
それから2~3日経って、子どもが見ていたテレビ番組で、たまたま
捨てられた犬や猫のことを特集していた。
その中で、日本では年間約30万頭もの犬・猫が殺処分されていることを知って驚いたが
あとで調べてみるとこれはまだ少なく見積もった数字だったらしく
40万とか50万とかいう数字を出している資料が多かった。
呑気過ぎると言われるかもしれないが、
ここで私は初めて、自分がしていることは、殺処分されるその数十万頭に
“+5” を加えるだけの行為かもしれないのだなぁ、とぼんやり思った。

目の前でこんなに一生懸命に生きているいのちが機械的に奪われていくことを思うと
いたたまれなくなったが、ではこの一家をまとめて飼うことにすればいいのか、というと
(現実問題としてそれが可能かどうかを考える前の時点で)
何だかそれも違うような気がするのである。
そうするには、この母猫はあまりに野生的でありすぎた。
そして私は彼女のそういうあり方を尊重してやりたいのだ。
ペットとして、恵まれた環境で人間にかわいがってもらうのはもちろん幸せだろうが
外の世界で、猫は猫として自由に生きていく幸せもアリなのではないか。
飼い主としてではなく、もっとゆるい関係で猫と共生することはできないのだろうか。
うちに来てもう1ヶ月になるけれど、母猫はいまだに人間に対する警戒心を一向に緩めない。
エサをやる度に威嚇されるのは相変わらずのことだが、
早く食べたい気持ちが昂じて、完全に戦闘態勢で向かってくることさえある。
そういう時は先ずガンの飛ばしあいをして、こちらが勝利してからでないと
危なくてエサを置くこともできない。
うっかり手を伸ばすと、すかさずパンチが飛んでくるからだ。
いつもビクビクし、こんな風にしか人と関わることのできない猫は、かわいそうだろうか。
私たちがきちんと飼って愛情をたっぷりそそぎ、過剰な警戒心を徐々に解きほぐして
家の中でもゆったりくつろいで過ごせるようにしてやるのが、猫のためなのだろうか。
正直言って、私には本当にわからない。
by immigrant-photo
| 2009-06-25 10:48
| thinking

