2009年 04月 09日
夢十夜 #7 |

そのうち船は例の通り黒い煙を吐いて、通り過ぎてしまった。自分はどこへ行くんだか判らない船でも、やっぱり乗っている方がよかったと始めて悟りながら、しかもその悟りを利用する事ができずに、無限の後悔と恐怖とを抱いて黒い波の方へ静かに落ちて行った。
(夏目漱石 「夢十夜」 第七夜 )
by immigrant-photo
| 2009-04-09 00:02
| 写真
ファン申請 |
||