2009年 02月 21日
日本橋三越、アントキのときめき。 |
現在、日本橋三越のインテリア売り場で、
三越×雑誌「モダンリビング」のコラボ企画である “和モダン” 空間の展示が行われており、
その空間を演出するアート作品として、
松原さんの<水+光>シリーズが数点展示販売されています。(23日まで)
何度か東京方面には行きながら、時間の都合でなかなか寄れなかったのですが、
先日ようやく見にいくことができました。
展示の様子は、松原さんご自身が撮影されてブログにアップしておられますので
そちらを見ていただくとして、
ここでは、会場となった日本橋三越についてご紹介したいと思います。
* * *
日本橋三越には「パリ・ドアノー ロベール・ドアノー写真展」を見に行ったことがあるが、
その時は、時間がなかったのもあり、脇見もせずに一気に催事場まで上がって行って
見終わってからもそのまま帰ってしまったので、売り場の方には全く足を踏み入れなかった。
大体、デパートのものはあまりに高すぎて、私にはとても手が届かない。
でも!
建物だけでも、一見の価値ありっ!!!ですよ、ここは。
松原さんの写真が飾られている売り場は5階だったが、
そこから1階まで、真ん中がどどーんと大きな吹き抜けになっている。
ピカピカに磨き上げられた真鍮の手すりに縁取られたその空間の巨大さに
先ず度肝を抜かれてしまった。
上はと見上げれば、緩やかな曲線を描くアーチ状の天窓。
天窓自体、色とりどりのステンドグラスが嵌められた装飾的なものだが
それを支える部分にも細工の細かい飾り窓がぐるりと連なっている。


ここはデパート。要するにモノを売る場所のはず。
しかし・・・その目的だけを考えるとあまりにも過剰と言わざるを得ない
このゴージャスさは、一体どうしたことか・・・
しかもそれが目立つところだけではないのだ。
各階フロアの下に埋め込まれた形の蛍光灯のカバー。
こんなところ、私のような暇人が、ふと見上げでもしなければ、先ず目には入らない。

そして階段の踊り場。
ここも、殆どの人が顔も上げずに通り過ぎる。

どんなに目立たないささやかな部分も、決して手を抜かない。
建物全体に漲っているのは、日本最初の百貨店としての衒いのない矜持である。
それが集まって形を成したように1階フロアに屹立する「天女(まごころ)像」は
株式会社三越創立50周年記念事業の一つとして、昭和35年に建立された。
「まごころ」は、三越のお客様に対する基本理念である。

子供の頃ここに来たことがあるわけでもないのに、私が何ともいえない懐かしさを感じたのは
かつて「デパートに行く」ということが持っていた特別感
窮屈さが却ってうれしいエナメルの靴をキュッキュッと鳴らしながら歩く時のよそいきの気分
日常を離れてハレの場に向かう緊張まじりのウキウキ感
そういう、今や殆ど経験することのできなくなってしまった感覚をもう一度呼び覚ます雰囲気が
ここにはまだ濃厚に残っているからに他ならない。
東京生まれの友達に訊いてみたら、年配の方々の間では今なお「日本橋は別格」で、
贈り物にする商品券などは、わざわざ日本橋に買いに行くのが先方への当然の心遣い
であったりするそうだ。
客の年齢層は、他のデパートと比べても高く、
母娘連れの娘さんの方でさえ私よりも年上に見える。
みなさん、総じて身なりがよく、かなりのご高齢の方もきれいにお化粧をされ、
いかにも仕立てのよさそうな上質の服をきれいに着こなして、
すれ違うと香水の香りがしたりする。
華やぎに満ちた非日常空間。
万事お気楽お手軽になってしまった現在、よりによって大都会東京のど真ん中に
こんな場所がまだ残っていたことに、いたく感動してしまった。
平成の世に脈々と息づく昭和、とでも言おうか。
未曾有の大不況の中、百貨店業界は軒並み苦戦を強いられているようだが
何としても踏ん張って、いつまでもこの雰囲気を保っていてほしいものだ。
がんばれ、日本橋三越!
・・・という気持ちに決して嘘はないのですが、
亀戸天神「船橋屋」のあんみつ1個420円也、をお土産に買う程度しか
売り上げに貢献できなかった罪深き私めをどうかお許し下さい(涙)
三越×雑誌「モダンリビング」のコラボ企画である “和モダン” 空間の展示が行われており、
その空間を演出するアート作品として、
松原さんの<水+光>シリーズが数点展示販売されています。(23日まで)
何度か東京方面には行きながら、時間の都合でなかなか寄れなかったのですが、
先日ようやく見にいくことができました。
展示の様子は、松原さんご自身が撮影されてブログにアップしておられますので
そちらを見ていただくとして、
ここでは、会場となった日本橋三越についてご紹介したいと思います。
* * *
日本橋三越には「パリ・ドアノー ロベール・ドアノー写真展」を見に行ったことがあるが、
その時は、時間がなかったのもあり、脇見もせずに一気に催事場まで上がって行って
見終わってからもそのまま帰ってしまったので、売り場の方には全く足を踏み入れなかった。
大体、デパートのものはあまりに高すぎて、私にはとても手が届かない。
でも!
建物だけでも、一見の価値ありっ!!!ですよ、ここは。
松原さんの写真が飾られている売り場は5階だったが、
そこから1階まで、真ん中がどどーんと大きな吹き抜けになっている。
ピカピカに磨き上げられた真鍮の手すりに縁取られたその空間の巨大さに
先ず度肝を抜かれてしまった。
上はと見上げれば、緩やかな曲線を描くアーチ状の天窓。
天窓自体、色とりどりのステンドグラスが嵌められた装飾的なものだが
それを支える部分にも細工の細かい飾り窓がぐるりと連なっている。


ここはデパート。要するにモノを売る場所のはず。
しかし・・・その目的だけを考えるとあまりにも過剰と言わざるを得ない
このゴージャスさは、一体どうしたことか・・・
しかもそれが目立つところだけではないのだ。
各階フロアの下に埋め込まれた形の蛍光灯のカバー。
こんなところ、私のような暇人が、ふと見上げでもしなければ、先ず目には入らない。

そして階段の踊り場。
ここも、殆どの人が顔も上げずに通り過ぎる。

どんなに目立たないささやかな部分も、決して手を抜かない。
建物全体に漲っているのは、日本最初の百貨店としての衒いのない矜持である。
それが集まって形を成したように1階フロアに屹立する「天女(まごころ)像」は
株式会社三越創立50周年記念事業の一つとして、昭和35年に建立された。
「まごころ」は、三越のお客様に対する基本理念である。

子供の頃ここに来たことがあるわけでもないのに、私が何ともいえない懐かしさを感じたのは
かつて「デパートに行く」ということが持っていた特別感
窮屈さが却ってうれしいエナメルの靴をキュッキュッと鳴らしながら歩く時のよそいきの気分
日常を離れてハレの場に向かう緊張まじりのウキウキ感
そういう、今や殆ど経験することのできなくなってしまった感覚をもう一度呼び覚ます雰囲気が
ここにはまだ濃厚に残っているからに他ならない。
東京生まれの友達に訊いてみたら、年配の方々の間では今なお「日本橋は別格」で、
贈り物にする商品券などは、わざわざ日本橋に買いに行くのが先方への当然の心遣い
であったりするそうだ。
客の年齢層は、他のデパートと比べても高く、
母娘連れの娘さんの方でさえ私よりも年上に見える。
みなさん、総じて身なりがよく、かなりのご高齢の方もきれいにお化粧をされ、
いかにも仕立てのよさそうな上質の服をきれいに着こなして、
すれ違うと香水の香りがしたりする。
華やぎに満ちた非日常空間。
万事お気楽お手軽になってしまった現在、よりによって大都会東京のど真ん中に
こんな場所がまだ残っていたことに、いたく感動してしまった。
平成の世に脈々と息づく昭和、とでも言おうか。
未曾有の大不況の中、百貨店業界は軒並み苦戦を強いられているようだが
何としても踏ん張って、いつまでもこの雰囲気を保っていてほしいものだ。
がんばれ、日本橋三越!
・・・という気持ちに決して嘘はないのですが、
亀戸天神「船橋屋」のあんみつ1個420円也、をお土産に買う程度しか
売り上げに貢献できなかった罪深き私めをどうかお許し下さい(涙)
by immigrant-photo
| 2009-02-21 00:07
| wanderings

