2008年 07月 19日
コラボレーション 「三本木」ほか (4) |
はしごのてっぺんに乗っかって
明るい光の中で、にぎやかにおしゃべりを始めたトリたちに
仲間入りするような気持ちで、写真を撮った。
そこはものすごく気持ちがよくて、トリたちと一緒にいつまでもこの場所にいたい
と思ってしまうほどだった。
けど、はしごを支えてくれている本山さんのことを、忘れてはいけない。
後ろ髪を引かれる思いで、はしごを下りた。
とりあえず、撮影終了。
* * *
今回の撮影は図録用ということだったので、当初私はもっとニュートラルで説明的な写真を
希望されているのだろうと、勝手に思っていた。
しかし本山さんの考えは少し違っていて、
美術館ではどうしてもヨソイキの顔にならざるを得ない我が子たちの
もっと自由でいきいきした表情をみなさんに見ていただきたい・・・
つまり、図録を単なる美術展のカタログとしてではなく
むしろ美術展では見せられない部分を披露する場として捉えておられるようだった。
もちろん、だからといってカタログ的役割は無視できないので、
図録用としてはもっと全体が伝わるような写真を中心に選んでおられたけれど、
トリなどは各個体のサイズが小さめなうえ、高い場所に展示されることになるので
表情などを実際に美術館で見ていただくのはむずかしい。
それで、いくつかアップの写真なども撮るうち、
記録用としての用途からは思いっきりはみ出してしまうようなものも撮れてしまった。
作者としては、それもまた捨てがたい・・・
というので、何と本山さんは自力でホームページまで立ち上げられてしまった。
そこでは過去の作品も見られるし、本山さんが仲間達とずっと続けておられる活動
についても一部紹介されているので、こちらもぜひ、のぞいてみていただきたい。
極めてパワフルに、うじゃうじゃと動物達を増殖させながら
一方で、一瞬虚をつかれるようなゆるめのタイトルをつけてみてしまったりする
金属造形作家 本山ひろ子のユニークな個性が垣間見られるはずである。
motoyama hiroko works
その本山さんは数日前から現地入りして展示の準備を進めてこられたが
いよいよ、今日が初日である。
会場となる十和田市現代美術館は、建物のコンセプトもユニークで、
最近いろいろな雑誌の美術館特集で取り上げられていたりもする、
ちょっとしたトレンディ・スポットだ。
私も含め一般人にはどうもなじみにくい感のある現代アートというものを
いかにして紹介していくかということに対する意気込みを感じる。
今回の展示は夏休み中ということで、子供も楽しめるような様々なイベントも企画されており、
本山さんもワークショップを開催される予定。
詳細は下記にて。
お近くの方は、ぜひ行ってみてください。
ワッと! どうぶつ What? アート展
最後になりましたが、思いもよらぬ形で関わらせていただくことになったこの美術展が
大いに賑わい、子どもだけでなく大人も、より多くの人たちが
現代美術に親しみを感じる機会になってくれることをお祈りしています。
また、今回撮影の機会を与えてくださり、新しい作品たちと出会わせてくださった
本山さんには、心からの感謝とエールを・・・
by immigrant-photo
| 2008-07-19 01:12
| 交流