2008年 01月 04日
水面 (1) |
元旦は、気温は低いけれどとてもよい天気だった。
日中、大きな掃き出し窓から部屋に差し込む光を見ているうちに、
その明るい光の下で、今年最初の水写真を撮ってみたくなった。
用意したのは、ガラスのボウルと水。
ボウルに水を入れてしばし眺める。
「水面」のことを考えた。
これまで、水の表面にはさんざんカメラを向けてきたが、
それは水滴が跳ねる瞬間や美しい波紋の広がりを撮りたいと思ってのことだ。
今日はそういう現象ではなくて、
「水面」を撮ってみたいと、何となく思った。
思いつくのは簡単だが、実際にはこれは結構難しい。
“面” とはいえ、それは定まった形を持たず、手に触れることもできないからだ。
色がついているわけでもないので、
例えば真上から水面にカメラを向けて真っ向勝負を挑んだとしても
写るのはせいぜいボウルの底だ。
さすがにそれはやってみなかったが、真横からは撮ってみた。
ただの線が、しかも容れ物がボウルなので微妙に曲がって写るだけで、
おもしろくも何ともなかった。
それで結局、斜めから撮ることにしたのだが、
そうするとこれまでの水滴だの波紋だのの写真と同じようなのしか撮れない・・・
何枚も撮っては消しながら(デジカメって、ホント便利っ!)、
さらに「水面」のことを考えた。
「水面」というのは、水の表面のことだ。
形もなければ、触ることもできないその面が、それでもちゃんと存在しているのはなぜか?
箱の表面とか、金属の表面とか・・・そういう他の表面とは何が違うのか?
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やっと、ひとつ思いついた。
それは、その面の下にあるのが水という流動体であり、
水面はその水の動きにつれて流動する面だということだ。
・・・・・・ まぁ、当たり前のことなんですが。
とにかく、そんなことを考えて撮った写真が、今日の一枚。
せっかく元旦早々アタマを使ったので、水面についてはもう少し続けます。
by immigrant-photo
| 2008-01-04 11:20
| thinking