2010年 04月 13日
承 |
とはいえ、就職氷河期と言われて久しいこのご時勢、
20年間にわたってぬくぬくと怠惰な生活を貪ってきたオバチャンが
そう簡単に仕事を見つけられるわけがない。
実際、「タウンワーク」にも「求人アルゾ」にも「求職ジャーナル」にも、
思ったよりたくさんの求人情報が掲載されていたけれど、
いざ自分が応募するとなったら、どれを選べばいいのか見当がつかなかった。
実用的な資格は何も持っていないし・・・
年も年だし・・・
ドジでノロマで気が利かないし・・・
あまりの甲斐性のなさにほとほと情けなくなりながら、
それでも一応新聞折込の求人情報に目を通していたある週末、
そこに掲載されていた求人広告の一つに、私の目が釘付けになった。
「撮影アシスタント募集」
とある。
場所は、うちから車で30分ほどのところにあるショッピングモール内で
私もよく買い物に行く所だった。
この春リニューアルして、かなりの数の店舗が入れ替わるようだったが
新規開店する店舗の一つが、この撮影スタジオであるらしい。
ほんの少し、光明が見えた気がした。
スタジオ撮影の経験もないくせに、私は即座にQRコードを読み取り
その場で携帯からのエントリーを済ませた。
こういう時、私はあまり深く考えない。
自分にとって重要なことなら、迷うまでもなく答えは決まっているからだ。
せっかく写真関連の仕事ができる可能性が見つかったのだから、
一先ず手だけは挙げてみたい。
その気持ちだけで応募した。
後でその会社のホームページを見てみたら、
条件のところに「40歳ぐらいまで」と書いてあったが
それも気にしないことにした。
オバチャンは、かくも図々しいのだ。
それから数日後。
可能性はとても低いけれど、ゼロではない。
自分にそう言い聞かせながら、私は面接に臨んだ。
by immigrant-photo
| 2010-04-13 09:09
| wanderings