2009年 08月 22日
< 真夏の夢 > |
8月16日(日)~8月30日(日)
椿山荘 (展示については「イベント」ページ参照)
現在開催中のこの展示会に、金属造形作家の本山ひろ子さんが出展されている。
本山さんには昨年から何度か作品を撮影させていただいていて、
今回も会期中に展示風景を撮影させていただくことになっているので、
先日、下見も兼ねて友だちと見に行ってみた。
会場の椿山荘は、元々かの山縣有朋の私邸だった場所だが、
庭園も含めると優に山ひとつ分はある壮大さで、
現在はホテル、結婚式場として広く一般の人に利用されている。
今回の展示は、そのような歴史をもつ椿山荘という場に、総勢46名のアーティストが集結し、
屋内外で、個性豊かな作品の饗宴を繰り広げるという企画だ。
実際に見てみて、本当にいろんな種類の作品があることに先ず単純に驚いてしまった。
絵画、彫刻、写真、陶器、立体オブジェ、インスタレーション・・・
椿山荘というひとつの場に、それぞれの作家が自分の創り出した場を重ねていく。
作風も、和風のしっとりしたものからちょっと笑っちゃうようなユーモラスなもの、
きれいだけどどこか不気味さを感じるもの、
逆に一見こわそうなのに近さと温もりも感じるもの、
そして「う~ん・・・正直わからんっ!」というものまで、とにかくいろいろアリ。
更に屋外展示の作品は、広い庭園を散策しながら、あ、こんなところにも・・・と発見する
オリエンテーリング的楽しみも味わうことができる。
まだまだ残暑厳しい時期ながら、広大な敷地内には滝まであって涼しい風が渡り
ここが大都会東京であることを忘れてしまうほどだった。
こういう時間と空間を、誰にでも、無料で楽しませてくれるのだから
これはかなり贅沢な企画ではなかろうか。
さぁ、アートを鑑賞するぞ!と気張らずに、自然体でアートと触れ合うことができるので
家族連れでもみんなで楽しめるはず。
お散歩がてら、ぜひ。
お気に入りの作品と出会えるかもしれませんよ。
因みに、私が一番気に入ったのは赤摩千穂さんという方の「鯉の滝のぼり」。
会場内は原則撮影禁止なので残念ながらここでご紹介することはできないのですが、
鯉の形をした靴で構成された作品です・・・って言葉で説明してもわからないでしょう?(笑)
丁度赤摩さんご自身がいらっしゃったので、お話も伺うことができたのですが
その半端じゃない靴フェチぶりに引き込まれてしまって。
帰り際、会場入り口に置いてある各作家のファイルで他の作品も見せていただいて
ますますファンになってしまいました。
昆虫や動物、食べ物など、思いもよらないものが靴になっているんです。
もう一度言いますが、靴ですよ、靴!
形はどれもとても洗練されていて、色合いがまた絶妙。
お洒落の極みという感じなのに、どこか茶目っ気があってかわいらしいのはお人柄か。
しかもこれらは全て靴としてもちゃんと機能するのだそうで。
(作品ファイルには、実際に履いた状態の写真も載っています。インパクト大!)
私自身は靴に何の思い入れもない無粋な人間ですが、
そんな私にさえ、靴って何て素敵なの♪ と思わせてくれる作品たちでした。
赤摩さん、ありがとうございました。
by immigrant-photo
| 2009-08-22 09:41
| 美術展